Research
人工知能法学研究センター
AI社会を支える人工知能法学
生成AIの急速な発展により、法制度や司法、企業活動は大きな転換期を迎えている。ROISに設立された人工知能法学研究センターでは、「AIを法に活用する(Law by AI)」と「AIを法で規律する(Law of AI)」という二つの視点から研究を推進している。信頼できる法的推論を実現するニューロシンボリックAIの開発とともにAIの透明性や説明責任を確保する法制度の整備を通じて、情報技術と法学を融合した新しい学術分野の確立と次世代の法曹・研究者の育成を目指している。
生成AIと論理推論を融合した信頼できるリーガルAIの実現へ
現在の生成AIは高い文章生成能力を持つ一方、法的な正確性や説明可能性、論理的一貫性には課題が残る。人工知能法学研究センターでは、大規模言語モデルと論理プログラミング、法的推論、議論理論を組み合わせたニューロシンボリックAIを研究し、法文書の理解から知識抽出、機械可読なルール化、法的推論、結果の説明までを一貫して行えるシステムの実現を目指している。単に自然な法律文書を生成するだけでなく、根拠を説明し、修正や改善を重ねながら人と協働できる、信頼性の高いリーガルAIの構築が研究の中心となっている。
AI時代に求められる新たな法制度と責任のルールづくり
AIの社会実装が進むにつれ、自動運転車の事故や個人情報の不適切な利用など、従来の法制度だけでは対応が難しい問題が増えている。事故やトラブルが発生した際には、メーカー、AI開発者、利用者など誰が責任を負うのかを明確にしなければならない。そのためには、AIの判断過程やデータ利用履歴を記録・追跡できる透明性と説明責任が不可欠である。人工知能法学研究センターでは、「Law o f AI」の研究を通じて、AIの安全で信頼できる利用を支える法制度やガバナンスのあり方を検討し、技術と法の両面から社会実装を支える研究を進めている。

メンバー
- 佐藤 健(センター長)
- May Myo Zin
- Nguyen Ha Thanh(兼任)
- 西野 文人
- 新田 克己
- 国立情報学研究所 武田 英明(副センター長)
- Wachara Fungwacharakorn
- Kong Yuntao
客員教授
- 太田 勝造(明治大学)
- 前田 健(東京大学)
- 西貝 吉晃(千葉大学
- 吉岡 真治(北海道大学)
- 狩野 芳伸(静岡大学)
- 鈴木 健二(ソニーグループ株式会社)
客員准教授
- 西村 友海(九州大学)
- David Restrepo Amariles(HEC, 仏)
関連リンク
- 生成AI規制およびAIガバナンスに関する国際動向調査報告書
英国(UK)、米国(US)、欧州連合(EU)における生成 AI および先端 AI システムに関する法制度、規制政策、AI ガバナンス、 および Code of Conduct(行動規範)等の最新動向を整理した調査報告書を公開しています。




