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セキュアコンピュータシステム研究開発センター

Trusted AI Exchange ― 人・データ・AIモデル・AIサービスの安全な連携基盤

生成AIの普及により、AIの学習や推論には、組織や地域を越えたデータ、AIモデル、プログラム、計算資源の連携が欠かせません。一方、その拡大は、機密データの漏えい、AIモデルの不正利用・改ざんなど、データの流通、AIの学習、学習したAIの利用までの各段階にリスクをもたらします。当センターが考えるTrusted AI Exchangeは、利用者や実行環境の信頼性を確認し、定められた条件のもとで、データ、AIモデル、プログラムを安全に流通・活用する基盤です。当センターは、これを支えるハードウェアとソフトウェアを一体で研究開発します。さらに、想定する脅威に対する安全性を、数学的かつ機械検証可能な証拠によって立証する技術の確立を目指します。

Trusted Execution Environment for AI
AIとデータを信頼できる環境でのみ安全に利用

Trusted Execution Environment(TEE)は、データ、AIモデル、プログラムを外部から隔離された安全な領域で処理し、AIを信頼できる環境でのみ利用できるようにする技術です。守る対象や想定する脅威は、IoTデバイス、パソコン、企業内サーバ、クラウドによって異なります。当センターが提案するUniversal TEE Architecture (UTA) は、IoTデバイスからクラウドまで、多様なプラットフォームに適用できる柔軟かつ統一的なTEE基盤です。セキュリティ、性能、消費電力のバランスを考慮し、用途や想定する脅威に応じて、適切な保護領域と保護機構を選択・構成できるようにします。これにより、IoTでの安全なデータ生成とエッジAI、パソコンでの個人データ保護、企業内サーバでの内部不正対策、クラウドでの管理者や他利用者からの隔離を実現し、保存・通信・学習・推論の各段階でAIとデータの機密性・完全性を確保します。

TriniTEE プロジェクト
ハード・ソフト・理論の連携による Universal TEE Architectureの実現

TriniTEEプロジェクトは、2025年度から2029年度までの5年間、内閣府の経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)の一環として、科学技術振興機構(JST)の支援を受けて進める研究開発です。IoTデバイスからクラウドまで、用途や脅威に応じて最適な保護領域を構成できるUniversal TEE Architectureの実現を目指し、ハードウェア、ソフトウェア、形式検証、アテステーション、ミドルウェアを一体的に開発します。
当センターを中核に、国立情報学研究所、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、九州工業大学、東京農工大学、情報セキュリティ大学院大学、日本電気株式会社、セコム株式会社などが参画しています。センターには学生や若手研究者が集い、分野横断的な共同研究を通じて次世代の研究人材を育成します。成果はハードウェアIPを含めてオープンソースとして公開し、国内外の研究開発コミュニティおよび社会実装に貢献します。詳しくは当センターのホームページをご覧ください。